【心(チッタ)のはたらき】
[1-5] 心(チッタ)のはたらきには五つの種類がある。それらには煩悩性のものと非煩悩性のものとがある。
There are five types of misconceptions (vrittis), some of which are more agreeable than others:||5||
<解説>①心の五種類のはたらきには次の節で説明される。煩悩性というのは煩悩に関連があるものということである。煩悩で包まれているもの、煩悩の心に結びつくものなどいろいろな場合が考えられる。
<解説>②いずれにせよ、煩悩性のものは人を輪廻(サンサーラ)の世界に束縛する性質を有し、これに反して、非煩悩性のものは人を解脱(自由)へ導く性格をもっている。
<解説>③煩悩については、二・三章以下に詳しく説かれている。クレーシャ(kles'a)という語を漢訳仏典で「煩悩」と訳したのは適訳というべく、クレーシャは人を煩わし、悩ますものという意味をもっている。
コメントをお書きください