ヨーガ・スートラ1-12

〔修習(しゅうじゅう)と離欲〕

[1-12]  心のさまざまなはたらきを止滅するには、修習と離欲という二つの方法を必要とする。

The state of yoga is attained via a balanece between assiduousness (abhyasa) and imperturability (vairagya). ||12||

 

<解説>修習という原語アビアーサ(abhyasa)はシナで数習(さくじゅう)とも訳し、同じしぐさを何べんとなく繰り返して、それに習熟することである。ここに修行というものの本質がある。体操を始めとして、呼吸法、瞑想法を含めたヨーガ行法はすべて、同じことを繰り返して練習することを骨子としている。修習と離欲、この二つの方法をどう使い分けて、心のはたらきの止滅をもたらすかがヨーガの根本的課題であるわけである。