【3-18】 綜制の適用によって、行を直観するならば、前生のことがわかる。
Through meditation on our impressions (samskaras) comes the knowledge (jnana) of previous incarnations. ||18||
<解説>行(samskara)はこれまでの経験によって潜在意識内へ投入された、残存印象である。この行は、人の潜在意識内に蓄積されていて、記憶想念や業界となって顕現しない限り、永久に残存するものであるから、この行に対して綜制をほどこして、それを直観(saksat-karana)することに成功するならば、自分の前生だけでなく、他人の前生をも何生にもわたって知ることができる。この智を仏教は六神通の一つに教え、宿命智とよんでいる。ブッダも覚りを開かれる直前にこの宿命智を得て、自分の前生を何大劫という非常に遠い昔にまでさかのべってくわしく観察し、さらに他の生きものの前生をも観察したと言われている。(2-39参照)
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