ヨーガ・スートラ4-25

[真智の発現から解脱へ]

【4-25】 真我と覚との差別を知った人には、自己の存在に関するいろいろな思案が消える。

For he who has experienced this unique vision (darshana), the desire (vritti) for self fulfillment vanishes.||25||

 

<解説>自己の存在に関する思案(atmabhava-bhavana)とは、「自分は過去に何であったか?」「来世はどんなものになるだろうか?」などということを思いめぐらすことである(2-39参照)。この語はまた「覚を真我であるとする妄想」という意味に解することもできる。